PJCS2017予選使用パーティ FAKEPG

今年の4月から5月にかけて開催されたポケモンジャパンチャンピオンシップス2017予選で使用したパーティです。

ポケモン	特性	技1	技2	技3	技4	持ち物
カプ・コケコ	エレキメイカー	10まんボルト	マジカルシャイン	ほうでん	エレキボール	こだわりメガネ
カミツルギ	ビーストブースト	リーフブレード	せいなるつるぎ	みがわり	みきり	カクトウZ
ウインディ	いかく	フレアドライブ	しんそく	じならし	バークアウト	とつげきチョッキ
カプ・レヒレ	ミストメイカー	だくりゅう	ムーンフォース	めいそう	まもる	バンジのみ
ポリゴン2	ダウンロード	れいとうビーム	10まんボルト	じこさいせい	トリックルーム	しんかのきせき
ギガイアス	すなおこし	いわなだれ	ストーンエッジ	じしん	まもる	イワZ

構築経緯

サンムーンが発売されてからガブリアスウインディテッカグヤカプ・コケコのGACTを中心としたパーティを使っていて気分転換にカプ・レヒレを使ってみたところサイクル戦に向いていると感じました。

そこで当時流行っていたカミツルギとウインディを入れて対戦しました。この頃カプ・レヒレは〈こだわりメガネ〉、ウインディは〈こだわりハチマキ〉を持っているのが多く自分も使っていましたが「まもる」が使えないことや技が固定されてしまうことを不自由に思い持ち物を変更して使っていました。3月頃からAFKを本格的に使い始めて以下のように変化していき最終的にこの形になりました。

当時話題になっていた〈こだわりスカーフ〉カプ・コケコの「フリーフォール」でポリゴン2の「トリックルーム」をサポートするパーティを使っていました。「トリックルーム」の成功率は高くGACT系統に有利でしたが、立ち回りが「トリックルーム」に依存しているため「のろい」カビゴンに対して弱くなってしまったため別のパーティを使うことにしました。
　　　　↓

3月中旬、トゲデマルが話題になっていたので使ってみようと思い前のパーティのカプ・コケコを変更しました。「ねこだまし」で「トリックルーム」のサポートが可能で、「アンコール」で「のろい」カビゴンにも対応できるようになりましたが、「ちょうはつ」でポリゴン2の「トリックルーム」が止められ発動できないことが多々ありました。

　　　　↓

そこで「ちょうはつ」を無効化でき、ガブリアスに強く「トリックルーム」を使えるポケモンを調べたところヤドランがいたので採用。「かえんほうしゃ」でカミツルギを処理できるのも良い点です。しかし、トゲデマル+ヤドランで「トリックルーム」を使うと後手になりやすく思ったよりも勝てませんでした。

　　　　↓

上から攻撃できるポケモンが強いという結論に一周回って辿り着いたので再びカプ・コケコを採用。今度は〈こだわりメガネ〉を持たせて先発で出して数的有利を取ってスイッチトリルの展開をする立ち回りにしたところ「トリックルーム」への依存度が以前よりも少なくなりました。スイッチトリル展開をする際にヤドランでは弱点が多く倒されてしまうことがあったのでこの枠を考え直すことになりました。
　
　　　↓

以前のパーティは「トリックルーム」への依存度が高く「ちょうはつ」をされただけで機能停止してしまいましたが、今のパーティは勝ち筋の一つとして「トリックルーム」があるので弱点が少なく一発で倒されることが少ないことのほうが重要と判断しポリゴン2を採用しました。

個別解説

カプ・コケコ

性格　　 :おくびょう
特性　　 :エレキメイカー
持ち物　 :こだわりメガネ
努力値　 :H4 C252 S252
実数値　 :146-x-105-147-95-200　
技　　　 :10まんボルト/マジカルシャイン/ほうでん/エレキボール

ポケモンは上から攻撃したほうが強いと思っているので特性の『エレキフィールド』の効果も考えこのポケモンを採用しました。

カプ・コケコの枠はトゲデマルを使っていた時期もありましたが火力が足りず受けに回ってしまうこと、トゲデマルを使っていてもカプ・コケコが厳しいことには変わりないこと、更にはカミツルギを上から処理できないことという理由から結局カプ・コケコに落ち着きました。

持ち物は火力を最大限に伸ばせる〈こだわりメガネ〉。〈デンキZ〉ではZ技を撃った後の火力が足りないので今回は採用しませんでした。

「ほうでん」はトゲデマルの隣にいることが多いカプ・レヒレやカミツルギにダメージを入れるために採用しましたが、例えば試合の終盤『エレキフィールド』下で
相手:(HP7割)(HP6割)
　　　　　　　vs
自分:　　　　
の対面で〈こだわりメガネ〉「ほうでん」を選択し勝ちを拾った試合もありました。

• 10まんボルト:タイプ一致で命中安定のメイン技。
• マジカルシャイン:ガブリアスやカプ・コケコへの打点。範囲技なので何試合もするインターネット予選では重宝します。
• ほうでん:『ひらいしん』のポケモンが場にいても隣のポケモンに電気技を入れるために採用。また上のように試合終盤に相手のポケモンを一掃するのにも役立ちます。
• エレキボール:パーティ全体で重いカビゴン、ポリゴン2を早急に処理できる技。カミツルギにそれらのポケモンの処理を一任しているので保険として。

日程＜B＞から＜E＞では「エレキボール」を「ボルトチェンジ」に変更しました。

• ボルトチェンジ:日程＜A＞ではポリゴン2やカビゴンをそれほど見かけず、そのかわりドレディア+コータスの並びをよく見かけたのでこの並びに対する立ち回りの幅を広げるために採用。

カミツルギ

性格　　 :ようき
特性　　 :ビーストブースト
持ち物　 :カクトウZ
努力値　 :A116 D140 S252
実数値　 :134-216-151-x-69-177　
技　　　 :リーフブレード/せいなるつるぎ/みがわり/みきり

調整
HD:C200カプ・テテフの『サイコフィールド』「サイコキネシス」確定耐え

このルールで強いガブリアスに上を取れ高火力で上からどんどん攻撃していくポケモン。

カミツルギよりも速いポケモンに倒されてしまっては困るので〈こだわりスカーフ〉持ちのカプ・テテフの『サイコフィールド』下の「サイコキネシス」を耐えるだけの努力値を振って残りは攻撃に回しました。

持ち物は対応範囲を広げる〈カクトウZ〉。〈クサZ〉はカプ・テテフ、カプ・コケコ、ガブリアスを一撃で処理できますがこれらのポケモンは他のポケモンで対応できるので見送りました。

• リーフブレード:タイプ一致で命中安定の技。ガブリアスやギガイアス、カプ・コケコなどへの打点。
• せいなるつるぎ:カミツルギやポリゴン2、カビゴンを大きく削る技。〈カクトウZ〉と合わせるとウインディやテッカグヤも無理矢理突破できます。
• みがわり:カミツルギの縛り性能の高さから交代を誘発させやすいのでその隙に使って有利に。
• みきり:「Zみきり」で回避率を上げる勝ち筋も持っておきたかったので「まもる」よりもこちらを採用。

ウインディ

性格　　 :ようき
特性　　 :いかく
持ち物　 :とつげきチョッキ
努力値　 :H204 A52 B4 D92 S156
実数値　 :191-137-101-108-112-148　
技　　　 :フレアドライブ/しんそく/じならし/バークアウト

調整　　
HB:A182ガブリアスの「じしん」(ダブルダメージ)確定耐え
HD:C182カプ・テテフの「てだすけ」+「Zサイコキネシス」確定耐え
S:準速95族+1

このルールで重宝される特性『いかく』を持ち、テッカグヤやカミツルギに強く、更にはS操作などのサポートもできる器用なポケモン。

パーティ全体でカプ・テテフが重い(カミツルギが「スマートホーン」も覚えておらず〈クサZ〉でもない)ため、このポケモンをどのように対処するかを第一に考えました。
ウインディを最速にすれば上から「バークアウト」を打てる確率が上がりますが、ウインディとカプ・テテフはS種族値が同じであることとそこまで努力値を割いてしまうと耐久が無くなってしまうので、Sを準速カプ・テテフ+1としました。このことにより「バークアウト」をカプ・テテフよりも先に撃てれば弱体化でき、もし相手のほうが先に動かれても上から「Zサイコキネシス」を撃たれることはないので安心して行動できます。

持ち物はウツロイドを前にしても動けるように〈とつげきチョッキ〉。インターネット予選では「てだすけ」+カプ・コケコの「Z10まんボルト」を初手から集中してくることもありましたがそのような奇襲に対しても対応できるのでこの持ち物で正解だったと思います。

• フレアドライブ:タイプ一致の高火力技。鋼タイプのポケモンだけではなくカプ・テテフに対して大ダメージを与えたいので「かえんほうしゃ」ではなく物理技。
• しんそく:〈きあいのタスキ〉で残ったポケモンを確実に仕留めるために採用。ドレディアやフェローチェに対してこの技があるだけでかなり楽になります。
• じならし：S操作技。AFKミラーではもちろん、カプ・コケコやパーティ全体で重いウツロイドに対する貴重な打点。
• バークアウト:ヤレユータンやポリゴン2入りのトリパやバルジーナ+カプ・テテフ、フワライド+カプ・テテフの組み合わせに対して時間を稼ぐために採用。

カプ・レヒレ

性格　　 :ひかえめ
特性　　 :ミストメイカー
持ち物　 :バンジのみ
努力値　 :H236 B12 C252 D4 S4
実数値　 :175-x-137-161-151-106　
技　　　 :だくりゅう/ムーンフォース/めいそう/まもる

調整
H:16n-1

優れたタイプと耐久で特性によりフィールドも上書きできる便利なポケモン。

ポリゴン2+ギガイアスの組み合わせで重くなりがちな格闘タイプのポケモンに強く、ウインディやガラガラ、ガブリアスにも打点があるポケモンでこのパーティの補完としての役割を果たしています。

持ち物は高い耐久を活かして〈バンジのみ〉。〈たべのこし〉はギガイアスがいるのでこのパーティでは合わないと判断しました。

• だくりゅう:タイプ一致の範囲技。レーティングとは1戦の重みが違うインターネット予選では命中不安のこの技を採用するかどうか悩みましたが、カプ・レヒレは耐久があるので試行回数が稼げることと、相手の2体のうちどちらか一方でも技が当たればいいと割り切ることで採用に踏み切りました。
• ムーンフォース:命中安定のタイプ一致技。ガブリアスへの打点。
• めいそう:ウインディと並べて「バークアウト」をしながら「めいそう」を積むことでバルジーナ+カプ・テテフやフワライド+カプ・テテフ、トリパに対して強く出れます。
• まもる:カプ・コケコやカミツルギに縛られるので必要。

上の個体は日程＜A＞＜B＞で使用しました。大会中最速ウインディが「バークアウト」を使ってくることが多かったので日程＜C＞＜D＞＜E＞では以下のように努力値を変更しました。

努力値　 :H236 B12 C236 D4 S20
実数値　 :175-x-137-159-151-108　

調整
H:16n-1
S:「じならし」1回で最速95族抜き

ポリゴン2

性格　　 :ひかえめ
特性　　 :ダウンロード
持ち物　 :しんかのきせき
努力値　 :H244 B36 C36 D180 S12
実数値　 :191-x-115-143-138-82　
技　　　 :れいとうビーム/10まんボルト/じこさいせい/トリックルーム

調整
HB:A182ガブリアスのA1段階上昇「Zじしん」確定耐え
C:183-106ガブリアスを「れいとうビーム」で確定1発
S:無振りテッカグヤ(無振り61族)+1

「トリックルーム」を使えガブリアスに強くクッションとしても使えるポケモン。

カプ・コケコの「フリーフォール」＋ガブリアスの「つるぎのまい」からの「Zじしん」でポリゴン2を処理するルートがあるのでそれに対抗すべく耐久を確保しました。インターネット予選の時点で耐久無振りのガブリアスは少なくなっていましたがそれでも火力はあったほうがいいので気休めとしてCに振りました。「トリックルーム」を使うこともありますが、使うのはそこまで多くないのでSを無振りテッカグヤ抜きとし、打ち合いになった時に上を取れるようにしました。

• れいとうビーム:パーティ全体で思いガブリアスを早急に処理にするために採用。Cが1段階上がればカプ・コケコを2発で落とせます。
• 10まんボルト:テッカグヤを早めに処理できることと雨パに対しても選出するのでペリッパーやゴルダックに対しても大ダメージを与えられます。
• じこさいせい:2回目の「トリックルーム」をしたいときにHPが削れていることが多かったので採用。
• トリックルーム:「おいかぜ」に対抗する技として採用。覚えているだけで安心感があります。

ギガイアス

性格　　 :ゆうかん
特性　　 :すなおこし
持ち物　 :イワZ
努力値　 :H244 A252 D12 (S個体値0)
実数値　 :191-205-150-x-102-27　
技　　　 :いわなだれ/ストーンエッジ/じしん/まもる

調整
H:16n-1

「トリックルーム」使用後のエース。また対天候パとしての役割も持っています。

HPはキュウコンを考慮し調整しましたが調整しなくてもいいかもしれません。
持ち物は必中の高火力技を使えるようにするための〈イワZ〉。

• いわなだれ:タイプ一致の範囲技。「トリックルーム」使用後なら怯みによる追加効果も強力。
• ストーンエッジ:この技の〈イワZ〉を使うことで等倍ならほとんどのポケモンを落とせ半減でもそれなりにダメージが入ります。「のろい」を積んだカビゴンに対しても使います。
• じしん:ポリゴン2+ギガイアスの組み合わせで突破が難しいメタグロスやジバコイルに対する打点。命中安定の範囲技でもあるのでウインディも確実に処理できます。
• まもる:狙われやすいため採用。

戦績

TN:すきゃちゃん

日程＜A＞　14-6　1587　1690位
○○○○○×○○○○○××○×○××○○
日程＜B＞　14-6　1608　476位
○○○××○○○○○×○○○○××○○×
日程＜C＞　7-3　1559　903位
○××○○○○○○×
日程＜D＞　18-2　1711　3位
○○○○○○○○×○○○○○○○×○○○
日程＜E＞　16-4　1656　53位
○○○○×○○○○×××○○○○○○○○
計　4975　87位

TN:まみたす

日程＜A＞　16-1　1704　29位
○○○○○○○○○○○×○○○○○
日程＜B＞　16-4　1668　70位
○○××○○○○○○○○×○○○○○○×
日程＜C＞　6-3　1548　1088位
○○○○○×○××
日程＜D＞　17-2　1704　7位
○○○○×○×○○○○○○○○○○○○
日程＜E＞　15-5　1630　142位
○○○○○×○×○○○○××○×○○○○
計　5076　10位

選出と立ち回り

以下左から1,2匹目が先発3,4匹目が後発です。

vsGACTPG

ガブリアスが重いので先発に出てきたら1体を失うのを覚悟してウインディが「じならし」をしながらカプ・レヒレをポリゴン2に交代します。ガブリアスを早めに処理して「トリックルーム」下でポリゴン2とカプ・レヒレを並べることを目標にします。

vsGACTカビゴンキュウコン

このパーティのガブリアスは〈こだわりスカーフ〉を持っていることが多いので最初からそうだと思って動きます。「トリックルーム」をしてカプ・レヒレで攻めていきます。

vsFAKEPG

基本的にウインディで「バークアウト」や「じならし」をしながら後発のカミツルギやカプ・コケコで一掃できるように立ち回ります。相手のカミツルギが〈こだわりスカーフ〉を持っていると厳しいので持ち物が分かるまでは慎重になる必要があります。

vsDJパ

トゲデマルが〈ふうせん〉を持っている場合「バークアウト」などで削り、「じならし」で処理できるようにします。トゲデマルが最後まで残ると面倒なので早めに処理したいです。

vsカプ・テテフ+フワライド

ウインディが「バークアウト」をしながらカプ・レヒレは「めいそう」。2回目の「おいかぜ」をさせないように立ち回ります。

vs「Zしぜんのちから」エルフーン
or
かなり厳しい相手。先発にエルフーンが出てくることが多いのでエルフーンを最優先で処理します。その後ポリゴン2で「トリックルーム」を決められれば楽になります。

vsペリッパー+ゴルダック

天候を取って無理矢理「トリックルーム」をします。「トリックルーム」が決まればポリゴン2が倒されてもカプ・レヒレで攻めることができます。

vsコータス+ドレディア

カプ・コケコをギガイアスに交代しウインディはドレディアに「フレアドライブ」を撃ちます。ドレディアを倒せれば大分楽になります。

vsカプ・コケコ+ライチュウ

ウインディが「じならし」をしながらカプ・レヒレはポリゴン2に交代します。「トリックルーム」をしてギガイアスを出すことを意識します。

vsピカホエッパー

カプ・コケコが「マジカルシャイン」をしながらポリゴン2は「トリックルーム」をします。雨下での〈こだわりメガネ〉「しおふき」の火力はかなり高いのでカプ・レヒレでも油断できません。

vsドーブル+ポリゴンZ
(ⅰ)トリックルーム

カプ・コケコを出して眠りのケアをして「マジカルシャイン」、「トリックルーム」を防ぐことは難しいのでカミツルギは「みがわり」を選択します。

(ⅱ)Zテクスチャー

上と同じくカプ・コケコは「マジカルシャイン」、カミツルギは「みがわり」を選択。ポリゴンZにできるだけダメージを与えることが重要です。

vsイーブイバトン

上と同じでカプ・コケコは「マジカルシャイン」、カミツルギは「みがわり」を選択。イーブイを早めに処理できると楽になります。